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近藤俊之(Toshiyuki Kondo)

経歴

研究テーマ

寸法がマイクロメートルやナノメートルのスケールまで小さくなった材料(マイクロ・ナノ材料)では,原子空孔,転位,結晶粒界,界面,材料表面などの欠陥・内部構造の影響が増大するため,寸法が大きな材料(マクロ材料)にはない特異な機構で変形・破壊を生じ,特有の強度特性を発現します.しかしながら,そのような変形・破壊の機構と強度が発現する原理は明らかにされておらず,マイクロ・ナノ材料における材料力学,材料強度学の確立には至っていません.

そこで本研究では,マイクロ・ナノ材料に対して精密に制御された力学負荷を可能にし,さらに変形・破壊過程の詳細な観察を実現するという高度な力学試験技術を独自に開発し,これによって薄膜やナノワイヤなどを試験片として実際に変形・破壊させ,マイクロ・ナノ材料の変形・破壊の機構と強度を明らかにしています.これらを通して,マイクロ・ナノ材料の変形と破壊の振舞いの法則性の解明を進め,マイクロ・ナノ材料における材料力学,材料強度学の確立を目指しています.

研究対象の一例は下記の通りです.

  • サブμm厚銅薄膜の破壊じん性
  • サブμm厚銅薄膜の疲労き裂進展
  • サブμm厚金,アルミニウム薄膜のクリープき裂進展
  • 微小試験片を用いた引張特性評価
  • アルミニウムナノワイヤの変形・破壊特性